第一部〜青年は荒野をめざした〜

鉄のカーテンの国(旧ソ連)アウフ・チャップマン(ストックホルム)ボヘミアンの街(パリ)
はじめての皿洗い(ロンドン)サンドイッチ職人(ロンドン)アフリカをめざして(ロンドン)
魅惑の歴史遺産(イタリア)アラブな人たち(アルジェリア)タイムスリップ万歳(モロッコ)



はじめに・・・

このエッセイは30年も前の海外での経験をもとにして書きすすめてゆきます。

当時、私はまだ十代の若者で社会経験も何もなく、日本国内は万博も終わり高度成長の頂点にあって、来るべくドルショック、オイルショックも知らない頃でした。 そんな時代の話ですから諸外国の国情や環境は現在とはまったく違っていて、今に役立つような旅行情報の価値としては何もないと思います。
では今、何故こんなものを書く気になったのかと言えば、あの頃は私を含め「同世代の多くの若者はハングリーな状況」であり、私と同じような海外アルバイターは「アジアから来た貧しい外人労働者」という立場でしかなかったという事を改めて思い出したからです。
「ハングリー」だった世の中はいつの間にか経済大国という冠を付けた「フルアップ」な国になり、「憧れを持って海を渡った若者」は「不法就労外国人を規制する側の大人」に変化して、立場と視点がすっかり逆転してしまいましたが、そこまで成長したこの国の将来は果たして明るいのでしょうか?
時間は戻せませんし、時間を戻す事が必ずしも良い事だとは限りません。しかし、新しい軌道を求めるために過去の軌跡を正しく検証する事は何らかの価値があるように思え、今一度私自身の旅にタイムスリップしてみようと考えました。

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2001年3月 雨の土曜日・自宅にて NAKANO.T

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第二部〜北欧さすらい青春符〜(只今執筆中です)